7月9日(木)
今日、また仕事を休んで遠出した。
今日は府中。東京都府中市だ。
何をしに行ったか。もちろん競馬。じゃない。なんと刑務所、日本最大の刑務所である府中刑務所の見学だ。
念願の刑務所の見学がここ府中で叶うことになった。一昨年、仕事上のことで裁判というものを始めて傍聴した。その後刑務所への関心も強くなりチャンスさえあればどこでもいいので行きたいと思っていた。その上、最近死刑の問題が再び自分の中で大きな関心となっていて、刑務所への好奇心は増大していたところだったのだ。
そこへひょんなことからこの企画を知った。
主催はアムネスティ・ジャパン、会員専用の企画。ボクは会員じゃないのだけれど、頼んだら受け入れてくれた。
こうなると仕事どころではない。
午後1時20分現地集合に間に合うように、朝子どもたちを送り出してから妻とともにほぼ8時に車で出発した。
この企画の取りまとめ世話役の石川さんという人から、刑務所内に車を停めることは考えないほうがいいと事前にメールでアドバイスを受けていたが、ちょっと早めに現地に着いてしまったので、そのまま車で行ってみたら簡単に入れてくれた。ラッキー!
心配だった駐車場問題がすぐ解決したので、妻と刑務所周辺を散策した。周辺には緑が多く、知らずに通ったらここが刑務所だとは思わないだろう。取り囲む塀も高いけれど、昔のような威圧感は感じない。
正門入口にこんな看板が出ていた。期待は高まる。
妻は見学には参加できないので、ここで別れて、長女に会うために府中から京王線で新宿に向かった。
‘面会所入り口’前に一人で戻り、石でできたベンチのようなものに腰かけて、アムネスティの人が事前に刑務所に出したという質問書を読んでいた。質問は43項目にも及んでおり、無知な自分には十分な内容だ。自分が聞きたいと思うことはほぼ網羅されている。
刑務所はこの質問すべてに答えてくれるのだろうか・・・
そんなことを考えていたら、一人二人とキョロキョロしながら人が歩いて来た。ボクと目が合うと、こっちへ寄ってきて「アムネスティの方ですか?」と聞かれた。自分も一参加者であることを伝えると、その人も初めて見学に来た人のようで、しばらく雑談。そのうちにぼちぼちと人が集まり始めた。集合時間の1時20分を少し過ぎたころに、石川さんが何人かをひきつれて到着した。あれ?石川さんってこんなおじさんだったのか・・・メールで何度かやり取りした印象は、すごく若い学生あがりのような人なのかと思っていたら、なんと初老(というと失礼か)の男性だった。見学者は総勢で22名。男女はちょうど半々だった。
石川さんより事前の簡単な説明を聞いて少し待っていたら、刑務官が何人かで迎えにきた。いよいよだ。この時点で1時40分くらいになっていて、だいぶ時間が押していた。最初の玄関口で二列に並ばされて人数チェックを受け、2列の隊列のまま行進するような感じで、建物(管理棟?)の正面入り口を入った。
まず、大きな会議室に案内され、刑務所の職員さんより施設概要の説明が行われた。「調査官(?)のフジモトです」とあいさつされた。こういう時代だからなのか、相手がアムネスティだからなのかわからないが、応対は非常に丁寧で、物腰も柔らかだ。
事前説明で印象に残ったことは・・・
・日本に刑務所は77か所あり、府中が日本最大
・収容定員2,842人 に対し現員2,986人 144人超過の状態。
・日本人受刑者の平均刑期が2年7か月、平均入所回数4.4回(ほとんど累犯)、
・犯罪の種別 窃盗37%、覚せい剤28%、詐欺7%、傷害6%、殺人1%
・日本人受刑者の72%は高校中退以下の学歴、74%が収監時に無職の状態、読み書きが苦手の受刑者多い・・・
・刑務所内での作業報奨金 月平均2,500円
・常勤医師 内科医3名、外科医1名、精神科医4名、歯科医1名 看護師10名、准看護師15名
・知的障害のある受刑者 32名 (私見だが、これはおそらく療育手帳保持者の数だと思う。上の読み書きが苦手とかって認識されている人の多くは知的障害者でありながら手帳がないためにここにはカウントされていないのではないか。いわゆるグレーゾーン・軽度の知的障害者は相当数に上るのではないか…)
ざっとこんな事前説明だった。
次はいよいよ、受刑者のいる刑務所内の見学だ。
写真はもちろんダメ。メモもだめ。メモしているところを見られると嫌がる受刑者が多いらしい。とにかく手ぶらで入ってくれとのこと。
(メモくらい許されると思ったが甘かった。記憶力に自信がないボクにはつらい。これからあとのことはその自信のない記憶を頼りに書いているので、間違いや見当違いが多々あると思いますがお許しください。)
管理棟から受刑者のいる空間に入ったら、行くとこ行くとこで人数チェック、施錠。
まずは、居房を案内された。現在作業時間中でちょうど受刑者がいないため、中まで入ることができた。
まず独居房。居室(寝室)のドアも開けて中まで見せてくれた。テレビドラマや映画で見るのと全く同じ。狭い間口で、奥に洋便器と洗面が設置されている。ベッド、机を置けばほとんどフリーのスペースはない。ここは外国人の多い房だとのことだったが、アラビア文字(イスラム?)のような本が置いてある部屋や、人民日報が置いてある部屋もあった。新聞は自費で読めるらしい。
刑務官の説明で、独居房にいるのは凶悪犯の受刑者と思っている人がいるが、ほとんどの受刑者は大部屋ではなくて独居房(いわゆる個室)を望むらしい。大部屋での共同生活はいやなんだそうだ。至極当然。ほとんど順番待ちのようなじょうたいなのだとか。
つづく・・・
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